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08年7月Webコラム  



いつ、人から人への感染が始まってもおかしくない今日。実際の状況を想定し、具体的な準備についてお知らせします。



 鳥インフルエンザに関するニュースが連日のように様々なメディアで報道されています。世界保健機関(WHO)によると、鳥インフルエンザのヒトヘの感染がこれまでに確認された国はインドネシア、ベトナム、エジプト、中国など計15か国となりました。ベトナムでは、2008年6月の時点で106人が鳥インフルエンザを発症し、そのうちの52人が死亡しています。

 また、新型インフルエンザのパンデミックと呼ばれる世界的大流行が起きるのも近いと言われています。 このような状況の中で、私たちは何をすべきなのでしょうか。今、ベトナムで出来る対策は何なのでしょうか。鳥インフルエンザ、新型インフルエンザに備えるために家庭で出来ること、会社でできることを検討しましょう。


 用語理解

鳥インフルエンザと新型インフルエンザ
 鳥インフルエンザは、鳥に感染するA型インフルエンザウイルスが引き起こす鳥の病気です。 そのうち鳥の死亡率の高いものが、高病原性鳥インフルエンザと呼ばれており問題になっています。

  新型インフルエンザとは、鳥インフルエンザがヒトに感染し、ヒトの体内で増えることができるように変化し、ヒトからヒトへ感染できるようになったものです。ウイルスがヒトに感染し、その遺伝子の変異を起こしたり、ヒトのインフルエンザウイルスとの間で遺伝子の組み換えを起こしたりして、ヒトの体内で増殖できるようになりヒトからヒトへ効率よく感染できるようになったものです。

パンデミックとは
 パンデミック(Pandemic)という言葉は、広い範囲の世界的流行および非常に多くの感染者を発生する流行を意味しています。ヒトからヒトに感染するようになった新型インフルエンザが、世界中で広範かつ急速に広がり、世界的に大流行している状態をパンデミックと呼びます。

 もしも新型インフルエンザが発生した場合、ヒトはその新型インフルエンザに対して免疫を持っていません。ですので、新型インフルエンザは、ヒトからヒトへ瞬く間に広範囲に広がっていくと考えられます。さらに都市部への人口の集中や飛行機などの移動手段の発達によって短時間に地球全体に感染が広がると考えられます。

タミフルについて
 通常のインフルエンザの治療薬であるタミフルは、現在ベトナムでは政府が管理・コントロールを行っているため、入手できない状態になっています。

  小売の薬局だけでなく、病院でも入荷できない状況です。ベトナム政府は、タミフルの備蓄を行っていますが、備蓄量 などの詳細は不明です。また、新型インフルエンザが発生した場合にどのように配布されるのか、外国人に対してはどうなのかなど分かっていません。

  タミフルは、鳥インフルエンザに対して有効といわれてきましたが、タミフル耐性(タミフルが効かない)鳥インフルエンザが報告されています。ベトナムでもタミフルの効果 がなかったタミフル耐性鳥インフルエンザ症例が出ています。タミフルは、鳥インフルエンザや新型インフルエンザに対して必ずしも有効な薬剤というわけではありません

感染経路について
 ほとんどの鳥インフルエンザウィルスは人には感染しません。しかしながら、過去世界的にみると現在までにいくつかの感染事例が報告されています。

 鳥インフルエンザにかかった鳥の羽や粉末状になったフンを吸い込んだり、その鳥のフンや内臓に触れてウイルスに汚染された手から鼻へウイルスが入るなど、人の体内に大量 のウイルス源が入ってしまった場合に、ごくまれに感染することが報告されています。

 これらの感染の仕方は空気感染と呼ばれ、対策方法としては、うがい・手洗いは基よりマスクの着用でかなりの確率の低下が予想されます。



 会社および家庭での対策

会社における対策
 会社単位で準備ができる対策としては、どんなことがあるのでしょうか。厚生労働省では、「事業者・職場における新型インフルエンザ対策ガイドライン」を出しています。このガイドラインも考慮し、今ベトナムにおいて準備するべきことを挙げてみました。

危機管理体制の確認
 社内で鳥インフルエンザが発生した場合やパンデミックになった場合を想定して危機管理体制を確認する必要があります。職場内での連絡網や連絡体制を確立すること、自宅待機や職場の閉鎖の基準の確立、在宅で可能な業務の確認をして下さい。インフルエンザ対策の担当者を決定し、日本本社との連絡方法の確認も必要です。実際にパンデミックになった際の業務の縮小の段取りや帰国の手順の確認も重要となります。

情報収集
 事業者は、鳥インフルエンザ、新型インフルエンザに関する正確な情報を収集する必要があります。インターネット上で様々な情報を入手することが可能です。日本領事館や厚生労働省のホームページは、頻繁にチェックし最新の情報を確認して下さい。国立感染症研究所や外務省のホームページも参考になります。

  また、得られた情報を従業員に迅速、正確に周知することも非常に重要です。

在ホーチミン日本国総領事館医療情報
http://www.hcmcgj.vn.emb-japan.go.jp/ryouji/iryou.htm  
厚生労働省鳥インフルエンザに関する情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou02/index.html  
外務省海外安全ホームページ
http://www.mofa.go.jp/anzen/  
国立感染症研究所感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/index.j.html  
農林水産省鳥インフルエンザ情報
http://www.maff.go.jp/tori/index.html  
世界保健機構(WHO)
http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/en/  

感染予防のための職場の措置
 日ごろより職場において感染予防の措置や感染拡大防止の意識を高めることが大切です。具体的には、職場での手洗いやうがいを励行する。従業員各自が自分の健康状態を把握し、また職場として健康教育を行うことも大切です。健康管理をしっかり行い、過労や睡眠不足にならないように各自が気をつけることが重要です。

感染予防、感染拡大防止のための物品の備蓄

 厚生労働省のガイドラインの中で会社単位では、感染予防・感染拡大防止のためにマスク、手袋、手指消毒用アルコールの備蓄しておくことが望ましいとされています。

  マスクは、医療現場にて使用される「サージカルマスク」が推奨されています。通 常の市販マスクでも咳をしている人のウイルスの拡散をある程度は防ぐ効果 があると考えられますが、より透過性の低い「サージカルマスク」が望ましいと考えられます。

  手袋は、職場の消毒作業や環境整備の際に使用する。防水性で使い捨てタイプが推奨されています。手袋も医療現場で使用されている「ラテックスグローブ」のようなものが望ましいと考えられます。
 
  手指の消毒は、石鹸を用いた洗浄を頻繁に行うことで清潔を保つことができますが、消毒用アルコールを使用することで、より簡便で確実に消毒を行うことができます。

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家庭における対策

通常の風邪対策
 まずは、感染予防のために通常の風邪対策と同じ基本的なことをしっかりやりましょう。

  うがい手洗い人ごみを避ける過労や睡眠不足にならない栄養をしっかり摂る

  また、養鶏場や鳥をさばいている場所には近づかないように注意しましょう。

家庭内で事前の相談を
 新型インフルエンザが発生した場合について、予め家庭内で相談をしておきましょう。連絡先や連絡方法、勤務先の対応がどうなるのか、どのタイミングで帰国するのかなどを確認しておきましょう。

発熱性の疾患の予防接種を
 鳥インフルエンザの主な症状の一つが発熱です。鳥インフルエンザや新型インフルエンザと疑われるような事態をさけるため、発熱性の病気をしっかりと予防することが重要です。麻疹や風疹など発熱性の疾患で予防接種が可能なもので、接種していないものがあれば検討して下さい。

  秋の通常のインフルエンザの予防接種の時期になったら予防接種を受けましょう。

日用品などの備蓄
 パンデミックになった場合、商店やスーパーも閉店になる可能性があります。また、感染予防のため人の集まるところは避け、不要不急の外出は控える必要があります。

外出しなくてもすぐには困らないだけの最低限の(厚生省のガイドラインでは2週間程度)食料や日用品は準備しておくのが良いと考えられます。
1:
食料品
1:
米、乾麺類(そば、うどん)、インスタントラーメン
冷凍食品、レトルト食品、ミネラルウォーター、缶詰
2
医療品
1:
常備薬(胃薬、風邪薬など)、消毒薬、氷枕
絆創膏、ガーゼ、冷えピタ、アイスノン
通常の災害時に必要な物品
1:
懐中電灯、石鹸、保湿ティッシュ、トイレットペーパー
洗剤、ビニール袋、乾電池、携帯電話充電キット




新型・鳥インフルエンザに関する、企業対策については 

電話:829.9570
(田邉)まで、お気軽にご相談下さい。

e-mail でのお問合せはこちら info@lotus-clinic.com